ソニー・ロリンズ プラス・フォー の ヴァルス・ホット
春が近づいてくると聴きたくなる曲です。
ソニー・ロリンズの名義となっていますが、クリフォード・ブラウン・マックス・ローチ・クインテットの演奏です。
これはクリフォード・ブラウン・マックス・ローチ・クインテット全体のイメージですが、ジャズは全体的に夜のイメージがありますが、このグループの演奏には圧倒的に朝のイメージがあります。
ヴァルス・ホットは三拍子の曲ですがとにかく爽やかな演奏です。
春の暖かい日差しと柔らかな風を思わせるような演奏で、聴いているうちに穏やかな気持ちになります。
ソニー・ロリンズの音色には明るくて柔らかいイメージがありますが、クリフォード・ブラウンの明るくブリリアントな音色と合っているなと思います。
この演奏ではロリンズらしい圧倒的なハイブロウな演奏は見られないのですが、このグループの雰囲気にはぴったり合う演奏のように思います。
ピアノのリッチー・パウエルはバト・パウエルの実弟ですが、バド・パウエルに比べると音数も少なく、個人的にはリッチー・パウエルの演奏は好みです。
余談となりますが、プラス・フォーには面白くない曲が一曲もなく、全てが良い演奏だと思います。
特にペント・アップ・ハウスという曲が好きで、この曲もヴァルス・ホットと同じく春が近づいてくるて聴きたくなる演奏です。
『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー』
ソニー・ロリンズ(テナーサックス)
クリフォード・ブラウン(トランペット)
リッチー・パウエル(ピアノ)
ジョージ・モロウ(ベース)
マックス・ローチ(ドラム)
1956年録音