【読書メモ】『天才までの距離 美術探偵・神永美有』あらすじ
【注意】作品のあらすじを書いています。
【インデックス】
◾️タイトル:天才までの距離 美術探偵・神永美有
◾️出版社:文藝春秋(文春文庫)
◾️著書:門井慶喜
◾️読了:2018年5月23日
【あらすじ】
美術コンサルタント神永美有と大学講師(本作では准教授)佐々木昭友が美術品の謎に挑んでいく、美術品を主題としたミステリー小説。
神永美有シリーズの二作目。
表題作を含む五篇を収めた連作集。
以下、各話のあらすじとなります。
「天才までの距離」
京都に移って准教授となった佐々木のもとにもたらされた神永の悪い噂。
その一週間前に佐々木は岡倉天心の直筆画らしき救世観音画を前にしていた。
佐々木はこの救世観音画を神永と争うことになる。
救世観音画は本物なのか?
「文庫本今昔」
佐々木は小学校の頃の同級生の家で同級生の母から、亡くなった夫の形見である切り絵が平福百穂の作ったものなのかをたずねられる。
同級生と同級生の息子を伴い訪れたキッズプラザ大阪、フンデルトヴァッサーの作品に触れた後に浮かび上がった仮説。
同級生の家で明かされる切り絵の由来。
「マリーさんの時計」
神永のもとに送られた一通の依頼の手紙。
大阪の帝塚山で私塾を営む依頼者のもとに塾生のひとりから一本の柱時計が贈られたことに始まる。
大阪に赴く神永。
佐々木を伴い訪れた依頼者の家で対峙する奇妙な柱時計。
この柱時計の由来とは。
柱時計に込められた贈り主の気持ちとは。
「どちらが属国」
佐々木の研究室のドアがノックもなしに排された。
目をあげた先にいたのは佐々木の教え子であるイヴォンヌこと高野さくらだった。
イヴォンヌは大学准教授であり報道番組のコメンテーターである山野辺ゆかりに講演会で牧谿(もっけい)を持ち出され侮辱されたと言う。
山野部ゆかりの所有する水墨画の真贋が日中関係を絡めつつ明かされていく。
「レンブラント光線」
浦元豪という名の会社経営者から岡倉天心の直筆画を依頼された佐々木。
佐々木が用意した絵は岡倉天心の署名が入ったレンブラントの模写だった。
レンブラントの模写が生まれた経緯と、佐々木自身の物語。