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【読書メモ】『東京タワー・レストラン』あらすじ

【注意】作品のあらすじを書いています。


【インデックス】

◾️タイトル:東京タワー・レストラン

◾️出版社:新潮社(新潮文庫

◾️著書:神西亜樹

◾️読了:2019年5月12日


【登場人物】

・匙足巧(さじたりこう、サジタリ)
目を覚ますと150年後の東京タワー・レストランにいた。
そこでコック姿の男にだされた料理は緑色のゼリーをぐちゃぐちゃにしたものだった。

・モウモウ
東京タワー・レストランのオーナーシェフ
正午に控えているビストロヤクザの査察への協力をサジタリに依頼する。

・源馬廻(げんまめぐる)
著作『大マゼラン雲の猫』で有名なグルメ冒険家。

・春亥(チュンハイ)
ビストロヤクザと呼称される集団のリーダー。
父への思いを胸に、レストラン・エリアの復活に挑む少年。

・ヒナカ
東京タワー・レストランの従業員、天井裏にいる。
質問されたり、姿を見られたりすることを嫌う。

・繊月(せんげつ)
東京タワー・レストランの入り口に倒れていた女の子。
「星屑屋」の人。

・ムー
春亥の部下。
TKシリーズのアンドロイドのラストナンバー。
比喩を理解しないので春亥から「会話下手アンドロイド!」と言われてしまう。


【登場する料理】

・星屑ステンドグラス・フルーツポンチ
繊月のためにつくられた料理

・未来人参のポタージュ
ヒナカのためにつくられた料理

・兄妹のカプレーゼ
モウモウのためにつくられた料理

・思い出ナポリタン
春亥のためにつくられた料理


【本作品の構成】

メインストーリーはサジタリの目線で構成されていますが、間に他の登場人物の目線でストーリーが語られていく手法がとられています。

はじめのうちは唐突に他の登場人物目線のストーリーになることもあり面食らうこともありましたが、読み進めていくとメインストーリーに収斂されていきます。

主人公に目線が固定されるのに比べて、ストーリーな立体感があるように感じました。


【印象に残った箇所】

「迷惑かどうかはかけた側でなくかけられた側が判断するもの」であるのと同様に、それが相手のためかどうかは自分が決めることではない。相手が決めることなのだ。(P126より)

「(前略)あなたたちが誰かに与える影響はいわば不規則なエネルギーです。そして人は、そんな他生物との繋がりをエネルギーとして食べて生きる。食という形にしろ、友という形にしろね。誰しもが誰かにとっての不規則な栄養源だ」(P202より)