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~に刺激[触発]される / 【働き方】【在り方】【音楽】【読書】【散歩】がテーマのブログです

ドラマー淳士さんのインタビューを読んで、好きなこととの向き合い方について考えてみた

好きなドラマーの一人に淳士さん(*1)がいますが、Pearlのフリーマガジン(2018 SUMMER)にインタビューが載っていましたので読んでみました。

シグネチャースネアに関する話がメインなのですが、ドラムとの向き合い方に関して興味深い話がありました。


(以下フリーマガジンより引用)

(普段の練習方法、オススメの練習方法を聞かれて)

「練習方法ですか・・。あまりしないので(笑)

20代前半の頃までは毎日練習してましたけど、ある時を境に、練習と思ってドラムに向き合うと全く伸びないことに気付いたんです。なのでオフは全く練習しないですし音楽も聴かないです!!僕はどちらかと言えば、好奇心旺盛なほうだと思うのでオフでは全力で遊びますね。

そうやってドラムから離れて数日経つと、不思議とまたドラムが叩きたくなるんですよ。そうしたらドラムを叩く。その自分が叩きたくなって叩いた時が僕の"伸びしろ"なんじゃないかなと思っています。自分が叩きたくなって叩かないと楽しくないし、それだと何より上手くならない。練習方法という意味ではちょっと違うかもしれませんが・・・。」

(引用終わり)


このことについては自分にも心当たりがあります。

趣味でドラムを叩いていますが、「一日◯時間」みたいな感じで練習していた時期が自分にもありました。

こういう感じで練習していると、ドラムを叩きたい気分ではない時がでてきます。

だいたいそういう時って練習してても楽しくないし、早く終わらないかなと思いながら時計ばかり見て、全然集中できませんでした。

結果上手くもならないし、ドラムを叩くことが嫌になる時もありました。


成毛眞さんの『大人はもっと遊びなさい』という本を読んで以来、ドラムを始めとした趣味に関しては急速に上手くなる必要はないなと思うようになり、練習したくなった時に練習するようなスタンスになりました。

また、昨年の七月くらいからけん玉で遊ぶようになりましたが、けん玉にはまっている期間はドラムの練習もしない、音楽もあまり聴かないという状態になります。

ただ、そのまま音楽から離れてしまうわけでもなく、ある程度の期間が経つとドラムが叩きたくなったり、音楽を聴きたくなったりします。

そんなことを何回か繰り返している内に、ドラムを叩かない期間が続いても不安になったりはしなくなりました。


淳士さんはインタビューでこのようにも言われています。

(以下フリーマガジンより引用)

「でも、ライブばっかり続いていたらやっぱりバイク乗りたくなるし、逆にバイクばかり乗っていたらドラム叩きたいなと思ったり。僕の中では自然現象なんですよね。ドラムを叩きたくなるためにバイクを乗っている訳でもないですし、僕はその好奇心の連鎖で生きているような感じです。」

(引用終わり)


淳士さんのインタビューを読んで、けん玉と音楽を行ったり来たりするのもありだなと思いました。

その時その時の自分の好奇心にまかせてマイペースで楽しむのがいいなと思います。



(*1)淳士(JUN-JI)
SIAM SHADEのドラマーとして活動し、解散後はT.M.RevolutionGACKTAcid Black CherrySound Horizonなど、幅広いアーティストのLIVE、レコーディングにサポートドラマーとして参加。メジャーデビューを果たした自身のバンドBULL ZEICHEN 88の活動に加え、ソロ活動、セッション活動もしている。ツイッターはフォロワーが10万人を突破し、幅広い年齢層から支持されている。
(Pearlフリーマガジン(2018 SUMMER)より)

出来ないことに悩むのではなく、出来るようになったことを喜びたいと思った話

けん玉で練習している技のひとつに「灯台〜さかおとし」の連続技があるのですが、苦手な流れで成功率が低いのが悩みです。


手でのせた状態の灯台からだと5連続以上でもできるのですが、「灯台〜さかおとし」の流れになった途端に成功率が低くなってしまいます。


時間をとって回数をこなしてみたのですが、1時間半くらいで60回、10回上手くできるのに15分くらいの時間がかかっている状況です。


そんな感じで少し暗い気持ちになっていたのですが、落ち着いて考えてみると、そもそもできるようになると思ってなかった灯台を普通にやっていて、その先の技について悩んでいるという状況が今の状況だということに驚きました。


灯台という技に関しては、どこで聞いたことなのかは覚えていないのですが、むちゃくちゃ難しい技という印象があり、できるようになるとは思っていませんでした。


実際に灯台の練習に取り掛かったのはけん玉を始めて8ヶ月ほど経った後でした。


それが今では灯台は普通にできるようになっていて、その先の技で悩んでいるということに驚いたというわけです。


おそらく今できないと悩んでいる「灯台〜さかおとし」も、かつてできないと思っていた灯台のようにできるようになって、その頃にはまた別の技ができないと悩んでいるのだと思います。


ですので、今できていない技について悩んだり落ち込んだりするのでなく、かつてできないと思っていて今では普通にできていることを喜んだ方がいいのでは、と思うようにしました。


実際に少し前の自分よりは上達していると思いますし、何より楽しく練習することが出来ていますので、なるべくポジティブに考えるようにして楽しんで取り組めるようにしたいと思います。

思いは熱い内に書こうと思った話

ここ数ヶ月間、ブログは1ヶ月に一つ書ければいい方で、長い時には数ヶ月あくときもありました。


ブログは書けてないのですが、書きたいことがないわけではなく、けん玉のこと、音楽のこと、自分が思っていることなど書きたいことはありました。


しかし、この期間はけん玉をしているのが楽しくて、次の休みにまとめて書こうと思っていたら、休みの日もけん玉で遊んでしまって書けないみたいなことがよくありました。


そうこうしている内に書こうと思っていたことに対する熱意が薄れてしまうというようなことを繰り返していました。


特にけん玉に関することについては現在進行形で進んでいるので、一週間前、下手したら一日前の自分の状態が古い状態になってしまうので、次の休みにとか言っている間に別のことに興味が移ってしまうということが何度も起こりました。


この期間にツイッターでは新しい技ができたり連続記録を更新した時にツイートをしていましたが、後から振り返るときにこれが凄く役に立ってくれました。


記憶はあいまいなもので、あの技ができたのが最近のことだと思っていたのがかなり前のことだったり、もっとできなかったと思っていたのが自分が思っていたよりはよくできていたりだとか、過去の自分のツイートを見てみると記憶と食い違うことがよくありました。


そういったことがあり、ブログにその時にやっていたことや気持ちをまとめておけばよかったと思うようになりました。


けん玉のブログばかり書いてもなぁ、とか、自分の好きな音楽のことを書いてもなぁ、とか思ってしまいますが、今自分の中に浮かんでいることは今という瞬間を逃してしまうと二度と書けないことになってしまうので、思いが浮かんだタイミングでブログやツイッターに書いてしまおうと思いました。


「鉄は熱いうちに打て」という言葉がありますが、「思いは熱いうちに書け」の精神でいようと思います。

好きなモノ・コトと「語る場所」について

自分の趣味の一つにけん玉があるのですが、ツイッターやインスタでけん玉をされている方のアカウントを見ていることが増えています。

けん玉をされている方のツイッターやインスタを見ていて思うのが、ショップや公園などで集まって練習されている方が多いなぁということです。

またツイッターで技やけん玉の情報交換をしたり、けん玉以外のことでもやりとりされていることも印象的です。


それがどこかで感じた印象に似ているなと思い考えてみて思ったのが、佐渡島庸平さんの『ぼくらの仮説が世界をつくる』でした。

本書のはじめにの部分で「語る場所」についての言及がなされるのですが、ツイッターやインスタでやり取りされていることを考えてみると、この「語る場所」という考え方の理解が深まったように思うのです。


以下は『ほくらの仮説が世界をつくる』からの引用となります。

孤独を解消するには、「好きなことを話し合える相手がいる」ということが、少なくともぼくにとっては重要でした。ぼくは、作家と出会って、感情をシェアすることで孤独を解消できたのです。

観る側にとって「試合そのもの」だけが価値を持つということは、あまりない。誰かと応援したり、語り合ったりすることで価値になるのです。

また、友人や自分の家族が出ているアマチュアの試合は、技術的に拙くても、見ているとおもしろいでしょう。もしかすると、プロの試合よりもおもしろいかもしれません。それは、その試合について、語ることがたくさんあるからです。

(引用おわり)


自分が本書を読んだのは二年近く前になりますが、二年間の時を経て「語る場所」をオンラインでつくり、それがオフラインにも波及し、好きなモノ・コトを共有できる場がどんどん出来ているのだなぁと思います。

そんなことを考えながら本書を久しぶりに読みたいなと思いました。


↓二年近く前に『ほくらの仮説が世界をつくる』を読んで書いたブログです。

何点か考え方が変わっている部分もありますが、概ね今と同じようなことを考えています。

http://inspirex.hatenadiary.jp/entry/2016/12/24/091827

趣味に関していろいろと思うところがありましたので、成毛眞さんの『大人はもっと遊びなさい』を再読して考えてみました

このブログでも何度か書いていますが、趣味の一つにけん玉で遊ぶことがあります。

しかし、最近になってモヤモヤとすることがおこるようになりました。


【目標にしていた技が何度か上手くできた】

『ワールウィンド』という技に憧れていてずっとできるようになりたかったのですが、教えてもらうと何度か上手くできました。

上手くできたことは嬉しい反面、ずっと目標にしていた技ということもあってなんとなく目標がなくなった感じになりました。

次の目標を探すべくツイッターやインスタでけん玉をされている方の練習内容を参考にしたりするのですが、なんだか気分が重くなってしまっています。


【自分より速いスピードで上達している人の存在にヘコむ】

ツイッターやインスタでけん玉をされている方を探していると、時々上達のスピードが異常に速い方と遭遇します。

けん玉を始めて半年くらいで自分が一日に何回かできたら調子がいいような技を10連続でされてたり、けん玉ワールドカップのレベル5の技(自分は2とか3の技を練習中)をアップされていたりするのを見ると、他人と比較することに意味はないことはわかっていつつも気になってしまうのです。


【『大人はもっと遊びなさい』成毛眞PHPビジネス新書)を再度してみた】

遊びとの付き合い方で参考にしている本なのですが、上記のような状況でモヤモヤしていることもあり再読してみました。


(引用)
しかしそこに、「これを達成したからには次はこれをしなくてはならない」という義務感のようなものが少しでも混じっていたなら、それは休止のタイミングだ。ひとまずやったという満足感だけを胸に、別の遊びを始めたほうがいいと思う。
(引用終わり)


ギクッとしました。まさにこの状態です。

この技ができたから次はあの技をする「べき」かなと考えてみたり、基礎を固める為にこの流れをルーティンにする「べき」かなと考えていました。

しかし、それをやってみても楽しい気持ちはあまりもてず、義務でやっているような重い気持ちになるようなことがありました。


(引用)
趣味は上達・成長・蓄積を楽しむものであるから、あまり急速に上手くなる必要はない。それに、上手くならねばならないと思ってしまうと、とたんにつまらない苦行と化すので、そういった考えも捨てたほうがいい。趣味は究めてはならないのである。
(引用終わり)


これもまさに今の自分の状態です。

けん玉に関しては少しずつ「上手くなりたい」という気持ちがでてきていることを自覚していました。

この「上手くなりたい」という気持ちが曲者で、一歩間違うと「(辛くても)頑張る」みたいな感じになってしまいます。

この辺りは改めて対策が必要だなと思いました。


【スピードダウン】

というわけで、けん玉は少しスピードダウンして、距離ができつつあった音楽をしてみたり、他の面白いことを探すことをしようかと思います。

あくまでも「スピードダウン」なのでけん玉は触るようにはしますが、基礎練習をルーティン化したり、新しい技を次々と覚えるようなことはしないでおこうと思います。

けん玉は大好きで長く続けていきたいと思っていますので、この辺りのコントロールは必要かなと思います。



成毛眞さんの『大人はもっと遊びなさい』については過去にもブログに書いています

http://inspirex.hatenadiary.jp/entry/2016/12/30/104111

秋元康さんと森岡毅さんの対談から感じた『実績を積み重ねることの大切さ』について

先日のお休みの際に部屋の掃除をしていました。

一年程前に購入して読んでいなかった雑誌があったのですが、処分しようと思いページをめくっているとおもしろそうな対談があったので目を通しました。

対談に一通り目を通しましたが、示唆に富んだやりとりがありましたので、ブログに書いておこうと思いました。


【出典】ヒットを生む企画・発想術 作詞家 秋元康 ✖️ 元ユー・エス・ジェイCMO 森岡
日経トレンディ 2017年7月号)

【引用】
秋元 僕は40年以上この仕事をしているのですが、そのうち30年間くらいは思うように企画が通りませんでした。(中略)ですから人を納得させるのは非常に難しく、30年かけて少しずつ、少しずつ実績を積み重ね、「あいつの言うことに乗ったほうがいい」と思われるようになってきたことがベースにあります。

森岡 (前略)とはいえ、最初から約450億円も投じた「ハリー・ポッター」の施設を造れたわけではありません。小さなイベントから一つ一つ成功させて、我々が示す「数字」に対する信頼感を蓄積し、ようやくたどり着きました。


【思ったこと】

自分のまわりを見渡してみても、仕事を任せられている人や信頼されている人は、小さな仕事を一つ一つ積み重ねることで信頼を蓄積しているように思います。

秋元康さんや森岡毅さんのような大きな仕事をされているような人が、少しずつ実績を積み重ね、というような発言されていることは重く受け止めるべきだと思います。

大きな仕事や華やかな仕事に目を奪われ、目の前の仕事が意味のないようなものに思えてしまうことが時々あります。

しかし、自分がやりやすく仕事ができるは、目の前の仕事をやっていくことによってまわりの人から信頼を得たからだと思います。

時々そういったことを見失いそうになることがあるのですが、この対談はそういう自分にとっては重く受け止めるべき内容だなと思いました。

【読書メモ】『天才たちの値段 美術探偵・神永美有』あらすじ

【注意】作品のあらすじを書いています。


【インデックス】

◾️タイトル:天才たちの値段 美術探偵・神永美有

◾️出版社:文藝春秋(文春文庫)

◾️著書:門井慶喜

◾️読了:2018年8月12日


【あらすじ】

美術コンサルタント神永美有と大学講師佐々木昭友が美術品の謎に挑んでいく、美術品を主題としたミステリー小説。

神永美有シリーズの一作目。

表題作を含む五篇を収めた連作集。

以下、各話のあらすじとなります。


「天才たちの値段」

〈主な登場人物〉
美術コンサルタント 神永美有
大学講師 佐々木昭友
ガレリア横沢(画廊) 社長 横沢忠郎
国立美術館の元学芸員 清水純太郎

〈題材〉
「秋」と名付けられた一枚の絵
ボッティチェリの作品として紹介される)


「紙の上の島

〈主な登場人物〉
美術コンサルタント 神永美有
大学講師 佐々木昭友
イヴォンヌこと高野さくら(佐々木の教え子)
高野かえで(イヴォンヌの双子の姉)

〈題材〉
高野姉妹の曾祖父が「日本通信」の著書であるモラエスからゆずり受けたもので、島がふたつ書かれている地図。


「早朝ねはん」

〈主な登場人物〉
美術コンサルタント 神永美有
大学講師 佐々木昭友
古美術商 宇津木
寛福寺の住職の娘 安納能里子
石峯寺の副住職 左門

〈題材〉
石峯寺の改修の過程で発見され古美術商に持ち込まれた、江戸時代に描かれたとされる涅槃図。


「論点はフェルメール

〈主な登場人物〉
美術コンサルタント 神永美有
大学講師 佐々木昭友
長原崇
長原耕三郎(長原崇の父 衆議院議員
中谷完司(佐々木の大学時代からの友人)

〈題材〉
フェルメール「天秤を持つ女」の模写


「遺言の色」

〈主な登場人物〉
美術コンサルタント 神永美有
大学講師 佐々木昭友
佐々木和子(佐々木の伯母)
国立美術館の元学芸員 清水純太郎

〈題材〉
「チューリップ文入り笹舟形浅鉢」と仮に名付けられた作品
「薔薇文小壺」エミール・ガレ
「渇きを癒すローマ人の水瓶」ルネ・ラリック


▼神永美有シリーズの二作目「天才までの距離」について書いた記事です

http://inspirex.hatenadiary.jp/entry/2018/05/24/222134